フラメンコを正しく楽しむために必要なこと

 スペインの民族音楽芸術のフラメンコが、特に舞踊が日本で異常なほどの拡がりを見せていますが、拡がるということは初心者が多くなる、ということです。
ひょっとすると、とんでもない方向に、間違った情報が主流になる危険があるということでしょう。

 フラメンコはスペインの、それも南スペインの狭い地域で生まれ育ったものです。
私たち外国人の勝手な感じ方、考え方でねじ曲げたりはしたくありませんね。
フラメンコは娯楽でもスポーツでもありません。たしかに、それらの要素を含んではいますが‥‥。
ここで、フラメンコを正しく学び、正しく楽しむために、最低限必要なことを考えて見ましょう。

 

1.フラメンコはスペインの民族文化ということを忘れない。

何かの偶然でフラメンコに出会い共感を感じたとしても、それがフラメンコの正しい姿を感じているとは思わないこと。フラメンコを全く知らないで生まれ育った私たち日本人が、フラメンコに出会う前までに得た音楽的な、また舞踊的な感覚でフラメンコを解釈するということは、スペイン語を日本語的に捉えることと同じになってしまう。
フラメンコを正しく・楽しく味わうためには、フラメンコの正しい発音・イントネーション・習慣(文法?)・作法などを身に付けましょう。

2.フラメンコは、やはり唄が基本?。

民俗芸術・芸能は、どこの国も唄が元、基本になっています。フラメンコも、やはり唄が基本になります。唄の抑揚・リズムなどを聞き取れるように、また同じ唄でも唄い手の感じ方の違いまで聞き取れると理想的です。

3.“上手いフラメンコ”より、“感じの好いフラメンコ”。

どのジャンルでも同じことが言えますが、“何をやるか?”よりも“如何にやるか?”ということに心を遣いましょう。上手い、といっても日本人のフラメンコは本場のフラメンコとは比べようもありません。しかし、本場の人に笑われないようなフラメンコはできるはずです。外国人である私たち日本人ができるフラメンコは“感じの好いフラメンコ”ではないでしょうか。

4.誤解を招く言葉

フラメンコを学ぶ上で、誤解しやすいことが数多くあります。
ほんの一例をあげてみましょう。

個性⇔独りよがり

無我⇔忘我

集中⇔夢中

  魂 ⇔感情

表現⇔主張

‥‥まだまだあります。

私たち日本人が持っている、または、持ちやすい誤解。ここは謙虚に自分の心に問い掛けてみましょう。ヘンなフラメンコになるのが防げます。